■こんにちは、田中信弥です。

いつもお読みくださり、本当にありがとうございます。


■「マレー選手、腰の手術を決断! 今季絶望。」

ビックリしました。

先週、いきなりこの情報が駆け巡ってきたときには。


■ちょうど、今。

マレー選手の今夏のペースダウンをお話をしている最中です。

そのため、

「あまりにも、タイムリーすぎる」

このようにも思いました。


■マレー選手。

ナダル選手が膝の手術を決断したときと同じように、
焦らず、じっくり治す予定です。

ということで・・・

これまたナダル選手と同じように、

「“超絶進化”を果たした、すごいマレー選手を来季に見れる!」

このように感じるところもあります。


■さて、すると・・・

「マレー選手のこの夏のペースダウン。

ひょとして、腰の怪我のせいでは?」

という推測もできることになります。


■ただ、あえて言わせて頂けば、

「それは違います!」

このように申し上げることになります。

*(違うというより、「それは言っても仕方がないこと!」といったところで
  しょうか。)


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■「もちろん・・・」
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■怪我に対しては、一定の考慮は必要です。

また、

「すべて怪我のせいだ!」

という場合もあるかもしれません。


■ただ、マレー選手自身が、

「問題を抱えずプレーできている選手などいない。

誰もが大なり小なり問題を抱え、その中で上手くプレーしている。」

このように発言するように、

怪我は一つの要因でありながら、プロであるならば、そして試合に出る以上、
全ての責任を押しつけてはならないものなのです。


■ですから、腰の怪我があったことは、しっかりと頭に止めておきながらも、
あくまでもプレーの問題点に焦点を絞り、お話を進めることが肝心であると
考えます。

*(私自身、手術や入院を何度も経験しています。

  そのため、マレー選手に振りかかった問題の大きさは、
  痛いほど理解しているつもりです。

  ただ、それを乗り越えるのもプロの仕事。

  私もプロに徹したいと思います。)


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■「クロスコートの打ち合いの変化!」
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■「ウインブルドンを制した、初夏以降のマレー選手。

ベースラインの後ろでプレーする回数が多くなった!」

この問題点を、前回、指摘しました。


■ご承知の通り、この問題点には、

「打点も低くなる!」

という二次的障害が発生します。


■すると、どうなるか?

攻撃力がそれほどでもない、世界トップテン以下との対戦であれば、
マレー選手の守備力を持ってすれば何とか凌ぐことができます。

が、攻撃力に凄まじいものがある、世界トップテン内の選手ですと・・・

「どうしても、後手後手に回る!」

このように、防戦一方の展開に陥ることが多くなります。

*(世界トップテン選手ではありませんが、世界最高峰の攻撃力を有する
  ガルビス選手に負けたのも、これが原因の一つです。)


■と、同時に。。。

「ベースラインから下がり、打点も低くなったクロスコートショットは、

キレ、角度の両方を失い、対戦相手に脅威を与えることができない!」

知らぬ間に、このような3次元的障害をも発生。

厳しい終夏を、マレー選手は迎えることとなったわけです。


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■「どの選手にも当てはまることですが・・・」
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■「クロスコートを制するものが世界を制す!」

これが、ラリーの基本原則の一つ。

どれだけテニスが発展しても、コートの広さ、ネットの高さが変わらなければ、

「クロスのショットで徐々に追い込み、大きく開いたストレートに展開!」

このパターンは、原理原則となります。

*(たくさんの応用パターン、変形パターンはありますが、基本はこの形です)


■そして、皮肉なことに。

マレー選手が、ビッグタイトルを取れるようになった要因の一つも、

「クロスコートの打ち合いで、世界トップ選手に負けなくなった!」

ここにありました。


■昨年のロンドンオリンピック金メダル、その後のグランドスラム優勝、
準優勝。

これららの安定した戦績の裏側には、

「クロスコートショットに、以前以上の、キレ、角度がある。

そのため、対戦相手より先に、色々な展開を仕掛けることができていた!」

この成長が見られたのです。


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■「もちろん・・・」
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■終夏も、クロスコートには打っているんですよ。

ですが、キレ&角度がないため、逆にクロスショットで追い込まれる
回数が増える。

すると、“切り返し”のクロスショットで対抗することが多くなってしまう
のです。


■どこに問題があるのか?

はい。

「“切り返し”のクロスショットは、確かに格好の良い姿に映りますが、

基本的にディフェンシブショット。(守りのショット)

そのため、長い視点で試合を眺めた場合、試合を有利に進めるほどの効果は

発揮できない。」

ここにあるのです。


■結果、

「いつまでたっても、大きな試合の流れが自分の方に来ない!」

こんな状況になり、勝利をむかえることが難しくなったのです。


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■「そこで今日。あなたにチェックして頂きたいのが・・・」
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■「クロスコートショットの、キレと角度!」

残念ながら、私が拝見してきたウィークエンドプレーヤーの方の多くは、

正しいクロスコートショットが打てませんでした。


■そのため、対戦相手をラリーで追い込むことが苦手。

知らないうちに、守りに入らざるをえなくなり、

苦しい試合を強いられていました。


■ただ、これは、別段、不思議なことではありません。

実を言うと・・・

「かなり上級レベルのテニスプレーヤーでさえ、しっかりしたクロスコート
ショットを打つことは難しい!」

このような現実があるからです。


■ですから、

「あれっ? そういえば自分のクロスへのショット、ちょっと甘いかも?」

このようにお気づきになったなら、


■「よしっ!

誰もがクロスのショットを完璧に打つことはできていない。

ならば、真っ先に私が打てるようになろう!」

このように考えて頂き、改善に向かっていただきたいのです。


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■「本当に正しく打つには・・・」
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■たくさんのファクターが必要です。

ですが、まず。

    ↓

1・股関節を正しく使う 

2・肩甲骨を正しく使う

3・打点の高さに注意する


■上記3つ。

ここに気をつけて練習し続けてくだされば、

「80%以上のウィークエンドプレーヤーの方よりは、しっかりした
クロスコートショットを打てるようになる!」

このように断言できます。


■そのためには、

「今まで以上に、クロスコートラリーの練習を行う!」

これが、第一ステップ。

是非、頑張ってくださればと思います。


■追伸1:

プロ選手が、たくさんクロスコートラリーの練習を行うには、
それなりの訳があるということです。

*(昔、ジミー・コナーズ氏が来日したとき、
  
 「クロスコートの練習ばかりを長時間おこなう!」

  この姿を間のあたりにし、日本人コーチの方々がビックリした逸話も
  残っています。)


■改めて、

「クロスコートを制するものはテニスを制す!」

この言葉を、大事にしたいものですね。


■いつも最後までお読みくださり、心から感謝しております。


田中信弥


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■追伸2:「あなたのテニス上達&健康&人生の幸せを心から願っています。」
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