■こんにちは、田中信弥です。

いつも、お読みくださり、心から感謝しております。


■「勝つ!」

ハッキリと自覚。

しかし・・・・・

「やはり駄目か?」


■こんな気持ちが行き来した、全仏オープン男子シングルス決勝。

勝ったのは、ナダル選手でした。

これで、ボルグ氏と並ぶ、史上最多タイの6度目の優勝。

まだ、25歳。

来年は、単独トップの7度目の優勝が見られるのでしょうか?

期待です。


■そして、29歳にして、またまた進化した姿を見せてくれたフェデラー選手。

負けたのは残念でしたが、

「やはり、21世紀最高の“もっている男”代表の一人であることは
間違いありません。」


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■「進化!」
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■そのフェデラー選手。

1・バックハンドの進化。

2・リターンの進化。

3・攻撃の速さの進化。

4・サービス&ボレーの進化。

5・フットワークの進化

私の目には、この5つの進化が目に映りました。


■とりわけ目立ったのが、リターンの進化。

今までに比べ、バックハンドで一撃する場面がたくさん見られるように
なっていました。

苦手のクレーコートでさえ、このリターンであれば、

得意な芝コートのウインブルドン、そしてハードコートシーズンにも
大きな期待が持てます。


■加えて、ネットプレー。

非常に切れのあるネットプレーを随所に見せてくれ、

「あのボレーが、白帯に当たらず相手コートに入っていれば・・・・・」

というものや、


■サービス&ボレーを行った際、ナダル選手に厳しいリターンを見舞われ、

「あっ、やられた。」と私が思った瞬間、

「厳しいリターンが来ることなんて、始めから想定済みさ!」byフェデラー

とでも言いたげな涼しい表情で、難しいローボレーをいとも簡単に
決めてたりと、今後の活路を明確に示してくれたものとなりました。


■昔から言われるように、

ストローカ―の時代が来れば、それを打破するためにネットプレーヤ―の
時代が到来。

サービ全盛の時代が来れば、リターンの強化が進む。

これは、ある種、自然の摂理ですが、今回のフェデラー選手は、
まさにネットプレーに新境地を開いた感がありました。

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■「“進化”と“終焉”のバランス!」
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■フェデラー選手の、明るい未来ばかりを想起させる文言が並びました。

ですが、心配事もあります。

それは、「“進化”と“終焉”!」のバランスです。


■どんな選手でも、最後は必ず引退します。

それは、人間が必ず最後に死を迎えるのと同じようなもの。

そのため、いくら進化を続けても、最後は終焉を迎える運命なのです。


■問題は、「それはいつ訪れるの?」ということですが、

これだけは誰にもわかりません。

ただ、不思議なことに・・・・・

「引退前の選手は、“最後のひとはな咲かせる”ことが、往々にしてある!」

こんな現実があります。


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■「過去の世界チャンピオン達も・・・・・」
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■歴史的な選手であるフェデラー選手ですから、過去の選手と比べるのは
失礼かもしれません。

ただ、ご記憶を辿ってくだされば思いだして頂ける通り、

過去の世界チャンピオン達は、一様に“最後のひとはな”を咲かせています。

ジョン・マッケンロー氏しかり。

ジミー・コナーズ氏しかり。

最近では、マラト・サフィン氏しかり。


■その姿は、まさに「“進化”?」と見間違うほど。

一瞬ではありますが、光り輝き、往年以上の力を見せる場面もあります。


■“最後のひとはな”の定義は簡単です。

1・グランドスラムの準決勝までは進めるが、決勝進出はない。

2・成績に“バラツキ”が見え始めた中、突然の活躍。

私が長年見てきた中では、このパターンが非常に多いです。


■そのような意味からすれば、フェデラー選手は決勝戦に進出しているわけ
ですから、当てはまらないのかもしれません。

そして、彼の“終焉”は、まだまだ先なのかもしれません。

*(アンドレ・アガシ氏のように。)


■でも、怖いのです。

傍目には、「“進化”している!」と見れる。

ところが、裏側では、脈々と“終焉”の準備が行われている。

こんなミスマッチが、今、この文を書いている時点でも起こっているのでは?

こんな風に、ついつい考えてしまいます。


■正直な気持ち・・・・・

「ナダル選手は、得意なクレ―コートでタイトルを取ったのだから、
今度の芝(ウインブルドン)では、フェデラー選手にタイトルを取らせたい!」

こんな感傷的な気持ちを抱える自分もいます。


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■「フェデラー選手を超える?」
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■一方、6度目の全仏オープン制覇。

ボルグ氏に次ぐ若い年齢で、グランドスラム10勝を達成

ジョコビッチ選手の足音が、すぐ後ろから聞こえていたとしても、

“我が世の春”であることは間違いないナダル選手です。


■ファーストセット2−5ダウン。

セットポイントを2本取られた後からの盛り返しは、

「ナダル選手が、本来のプレーを取り戻しつつある。」

こんな香りを、世界中のテニスファンに届けたのでは?


■そして、その後は・・・・・

・「ミスをしない。」

・「決まるはずのボールが決まらない。」

・「深く弾むボールが、コート深くに突き刺さる。」

あの、いつもの、

「これは、誰がやっても勝てない!」

こんな雰囲気を、醸し出し始めたのです。


■その雰囲気を認めるようにフェデラー選手も、

ジョコビッチ戦や、5−2までに見せたプレーとは打って変わり、
ナダル選手に負けるときの姿に変容していったのです。


■このような姿を見せつけられると、「さすがナダル選手。」との思いも。

全仏オープン最多優勝記録を更新し、フェデラー選手のグランドスラム16勝
さえも抜きそうに思えます。


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■「ただ・・・・・」
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■これも、前々から申し上げてきたことですが、

アスリートタイプの選手。

*(他の選手に比べ、非常に速く、多くの運動量を行う選手)

早熟タイプの選手。

*(大活躍し始めるのが10代後半と、他の選手に比べて異様に早い選手)

この両方を兼ねそろえているタイプの選手で、20代後半も若い時と同じ
ように活躍した選手は、非常に少ないのです。


■もちろん、フェデラー選手と同じで、

「余計な心配は、ナダル選手に限ってはいらない。」

このようになれば問題ないのですが。

こちらも、これからの動向に注目です。


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■「全仏オープン最後の学び!」
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■今日のお話は、

「いつもに比べてネガティブでは?」

やもすると、このようにお感じになったかもしれません。


■ですが、そうではないのです。

「“終焉”は、いずれ来る!」という誰もがわかっていることを、

非日常に見える彼らスーパースター達の生き様になぞって考え直す。

これが目的でもあったのです。


■彼らは“終焉”が近づこうと、田中信弥がブログで“ブツブツ”
言おうと関係なく、頑張り続けています。

そのため・・・・・

「“終焉”が近くても、頑張り続ける!」

これを、今日の学びとしたいのですが、いかがでしょう?


■追伸1:

頑張り続けることは、大変です。

しかし、少しでもペースを上げて、一緒に頑張り続けましょう。


■追伸2:

私の頑張りは、仕事もそうですが、何と言っても体調管理。

人間ドッグの数値で悪いものがあったので、食事、運動量に今まで以上に
気を配っています。


■追伸3:

今日で、

「全仏オープンから、あなたのテニスに必要なエッセンスを盗む!」

こちらを終了させて頂きます。

これからは、また違う視点で“テニス上達の近道”をお伝えしていく所存です。


■「このようなことを、書いて欲しい!」というようなリクエストがありましたら、

トラックバックの方にお書きくだされば有り難く存じます。

*(但し、100%ご希望通りのものをお書きできるわけではありません。
  その点だけは、ご了承ください。)


■いつも、最後までお読みくださり、本当にありがとうございます。


田中信弥


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■追伸4:「あなたのテニス上達&健康&人生の幸せを心から願っています。」
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