テニス上達の近道!

〜元オリンピック強化スタッフ&元日本代表コーチの田中信弥が  テニスを通してあなたの人生が豊かになるお手伝いをさせて頂きます〜

2011年09月

■「上手くなることと、勝つことの違いに迫る!」

■こんにちは、田中信弥です。

いつも、お読みくださり、心から感謝しております。


■全米オープン、男子シングルス決勝が終了しました。

ジョコビッチ選手が4セットで勝利。

今年3つ目のグランドスラムタイトル奪取。

全米オープン初優勝の運びとなりました。


■私は、どうしても外せない用事があったので、試合途中から見ていない
のですが、それまでの流れだけを見ても、

「現段階では、ジョコビッチ選手の方が上!」

このように言わざるをえない状況のように感じました。


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■「ナダル選手も頑張りました。」
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■ペースを上げたり、下げたり。

スライスショットでぺースを崩したり。

サービススピードを、普段より上げたり。


■ですが・・・・・

現段階の力関係では、勝つことは難しかったようです。

端的に言えば、前回のウインブルドンと同じ。

「ジョコビッチ選手のフィジカル能力が上がり、ナダル選手の有利材料が
消えてしまった。」

ここが、ナダル選手が勝てなくなった最大要因であると考えます。


■ご承知の通り。

デビューから今までのナダルで選手は、圧倒的なフィジカル能力の強さを
世界に誇示してきました。

どれだけ打ち込んでも返球する。

コートの端まで走らせても、“涼しい顔”で対応。

時には、「決まった!」と対戦相手が思ったボールをも逆襲のエース。


■正直、「これでは、誰も勝てないよ!」

こんな感覚さえ感じさせてきたのが、ナダル選手だったのです。


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■「そして・・・・・」
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■そこまで凄い、ナダル選手のフィジカル能力。

誰もが、「追いつけない。」と感じていた、ナダル選手のフィジカル。

そこに追いつく選手が出てきたのです。


■ジョコビッチ選手。

彼は、体をフィットさせました。

これまでとは違うレベルの体の強さを手に入れました。


■それと同時に精神的な強さも身に付け、

「テニスは、メンタルの強さが大きな割合を占める!」

このように公言したのです。


■今年、グランドスラム3勝。

全てのタイトルを含めると10勝。

負けたのは、たった2敗。


■これは、生存競争の厳しい現代テニスでは、

「マネできない!」

と、ナダル選手に言わしめたほどの凄さです。


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■「1年前は・・・・・」
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■思い出してください。

1年前。

ナダル選手は、怪我から復活。

今年のジョコビッチ選手のように、グランドスラム3勝を挙げたのです。


■その様相を、目の前で見ていたジョン・マッケンロー氏は、

「2011年も、ナダル、フェデラーの2強時代が続く。

ジョコビッチ、マレーの世界NO、3、NO、4は、相当に頑張らなければ、
2強を崩すことは難しいだろう。」

このように発言しています。


■ですが、実際に2011年になってみると、
ジョン・マッケンロー氏どころか、世界中の誰もが予想だに出来なかった
快進撃を見ることになったのです。


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■「誰にでも出来る?」
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■難しいでしょう。

ジョコビッチ選手の快進撃は、厳しいプロの世界で生きている選手達が、

「信じられない!」

を、連発しています。

ですから、誰もがおいそれと出来ることではないからです。


■過去の偉大なチャンピオンであり、グランドスラム7勝の実績を
誇る、マッツ・ビランデル氏も、

「今年のジョコビッチ選手の活躍は、“史上最強”の活躍をした、
昨年のナダル選手より凄い!」

この様に述べています。

このコメントを聞くだけでも、今のジョコビッチ選手の凄さが伝わるという
ものです。


■加えて氏は、

「フェデラーは、以前より間違いなく上達している。

それは、明らかだ。

しかし、それでも勝てないということは、ライバル達の進化が
素晴らしいということ。」

このように、述べています。


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■「上手くなることと、勝つこととは別問題!」
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■マッツ・ビランデル氏の話には、全く同感です。

どうみても、今のフェデラー選手のプレーは、以前より凄い。

その違いは、今年の全仏オープン準決勝、ジョコビッチ選手に勝った
あたりから際立ち始めました。


■特に、サービスを入れた後の3球目攻撃。

リターンを返した後の3球目攻撃。

つまり、返ってきた最初のボールを、全て攻撃できるくらいにテニスの質が
アップしているのです。

それでも、今季は無冠。

これが、

「上手くなることと、勝つこととは別問題!」

という、勝負の難しさを物語っています。


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■「マリナーズのイチロー選手も・・・・・」
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■これは、今年、不振にあえいでいる、マリナーズのイチロー選手にも
当てはまります。

ある機関が調べた所によると、

「相手守備のファインプレーにヒットを阻まれている本数が、
例年に比べて余りにも多い。

これがイチロ―選手のヒット数を減らしている最大要因。」

このように、イチロー選手の不調を結論づけています。
(もちろん、詳細なデータ付きで)


■つまり、フェデラ―選手もイチロー選手も、自らの衰えではなく、

「“相手関係”に左右された成績になっている!」

このようにも言えるわけです。


■4〜5年前の話。

フェデラー選手とロディック選手が、ウインブルドン決勝を連続して
戦っていた時代です。

「君は、フェデラーと同じ時代に生れたことを後悔しているかい?」

このように、記者に質問されたロディック選手がいました。


■裏側には、

「フェデラー選手さえいなければ、かなりのグランドスラムタイトルを
獲れたのでは?」

この言葉があったのです。


■全くその通り。

ロディック選手も、フェデラー選手がいなければ、あと数個はグランドスラムを
獲れていたと思います。(絶対とは言えませんが)

今のフェデラー選手も、当時のロディック選手と同じ。

ただ、ここが勝負の厳しいところ。

自らが過去最高の状態にいたとしても、ライバル達がそれを超える成長を
遂げているときには、残念ながらタイトルを獲れないこともあるのです。


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■「未来を見据えて!」
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■今回の例を見て、あなたと私が行うこと。

         ↓

・「“今”、やるべきことをしっかりと行う!」

・「“未来”を見据えた投資を行う!」

         ↑

■この2つを常に同時進行させていきましょう。

これは、テニスだけの話ではありません。

仕事も家庭も同じ。

いえ、人生全てに言えることだと考えてます。


■そして最後は、

「ここまでやったなら、後は“野となれ山となれ”!」

ジョコビッチ選手が、フェデラー選手にマッチポイントを取られた後に見せた
開き直りの心境。

そして、その心を体現したかのようなリラックスプレー。


■このように、

「人事を尽くして天命を待つ!」

的な気持ちで過ごせば最高ではないでしょうか?


■あなたは、“今”を最高に生きていますか?

そして、“未来”に対して、投資されていますか?

「あなたに問いかけながら、自らも総点検しなければ!」

このように思わずにはいられない、今回の全米オープンでした。

あなたは、どのようにお感じになりましたか?


■いつも、お読みくださり、本当にありがとうございます。


田中信弥


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■追伸:「あなたのテニス上達&健康&人生の幸せを心から願っています。」
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■「スト―サー選手の優勝から学ぶこと!」

■こんにちは、田中信弥です。

いつも、お読みくださり、心から感謝しております。


■全米オープン、女子シングルスの決勝戦が終了しました。

何と、私の好きなスト―サー選手が、とうとう、グランドスラム初優勝。

「本当におめでとうございます。」


■セレナ・ウイリアムス選手は、この一年。

怪我や病気をたくさんしました。

つい6ヶ月前には、病院のベッドの上に横たわっていたのです。


■それが、復帰後は、怒涛の快進撃。

「やはり、グランドスラム13回優勝の力は“桁外れ”!」

こんな印象を、世界中に植えつけていた所でした。


■その証拠に準決勝。

現世界NO、1のウォズニアッキ選手を、完膚なまでに撃破。

「グランドスラム優勝経験のないスト―サー選手は、厳しい戦いになる。」

このように誰もに印象付けたのです。


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■「ところが・・・・・」
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■予想は外れます。

決勝戦開始直後から、スト―サー選手が猛ダッシュ。

セレナ選手の調子を出させる前に、どんどんポイントを積み重ねて行きます。


■その調子は、第2セットに入っても変わらず。

1−2、2−3となった場面で、

「あっ、セカンドスセットはセレナ選手かも!」

と、一瞬、感じた以外は、盤石な大勢のまま、試合終了まで進んで行きました。

終ってみれば、誰もが信じられないスコア、6−2 6−3で圧勝。

悲願のグランドスラム発優勝となりました。


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■「猛烈な進化!」
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■色々な要素が噛み合い、優勝したことは間違いありません。

ですが、今回のスト―サー選手。

「ショットの安定度が、今までに比べ別人のように高い!

しかも、緊迫した場面でさえ、最高のショットが繰り出される。」

こんな大幅な進化を遂げていました。


■今回の進化は、一朝一夕でできる“代物”ではありません。

長い期間と、その実現に対し、真摯な気持ちを持って取り組んできた結果です。

だからこそ、優勝した瞬間。

コーチは、その瞳に涙をためていたのでしょう。

「苦労が報われた!」

と、いった感じに映りました。


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■「具体的に申し上げれば・・・・・」
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■大幅の進化を実現させた、具体的な所を申し上げれば・・・・・

    ↓

・「ファオハンドとサービスのフレームショットが大幅に減った!」
(少し前には、たくさんありましたが、今回はほとんどありませんでした。)

・「ダブルバックハンドを打つ際、軸が右側に倒れなくなった!」

・「サービスの配球が、さらに良くなった。
 
  特にボディサービスの使いどころが良かった!」

    ↑

この3点になります。


■今までのスト―サー選手は、大事な試合、大事なゲーム、大事なポイントなると、

・「それまで見せたことのないような当たりのダブルフォルトをしてしまう。」

・「大幅にアウトしてしまうような、フレームショットをフォハンドで見せた。」

・「ダブルバックハンドで不用意なミスを連発した。」

このような症状が現れることも少なくなかったのです。


■その光景を見ていた私は、

「あぁ、最高の運動能力、最高のテクニックを持っていてしても、
これではグランドスラムは取れないかも・・・・・」

不謹慎ながらも、こんな風に思っていたのです。


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■「それが・・・・・」
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■・「ダブルフォルトをしない! それどころか、大事な場面で有効な
サービスを、“ビシビシ”決める。」

・「フレームショットをしない! それどころか、大事場面で
“バンバン”エースを取る。」

・「ダブルバックハンドをミスしない! 

それどころか、以前はミスをするから仕方なくスライスを打っていたところから、
ミスをしないため意図的にスライスとの打ち分けができ、
セレナ選手にペースをつかませなかった。」

   ↑

■こんな素晴らしいテニスを披露。

まさに、理想的と言って良いほどのテニスを、グランドスラム初優勝が
かかった場面。

しかも、百戦錬磨のセレナ選手相手にやりきったのです。


■ここから、我々が学ばなければならないことは・・・・・・

「やれば出来る! やらねば出来ぬ何事も!」

この言葉を実践することです。


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■「スキアボーネ選手も・・・・・」
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■昨年の全仏オープン優勝者のスキアボーネ選手もですが、
昨今、

「グランドスラムは取れないのでは?」

と思われていた選手が、たくさん優勝しています。


■これは上記の言葉。

・「やれば出来る! やらねば出来ぬ何事も!」

こちらを実践したのと、

・「進化したメソッドを取り入れることで、頑張れば頑張るだけの成果が
  誰でも出せるようになってきた時代の到来。」

これを示唆しています。


■つまり、

「経験則を知らなければ進化できなかったのが昔。

経験則を科学的に知ることができるようになったので、
誰もが進化できるようになったのが今。」

こんな有り難い時代にいるからこそ、後は、

「知り得た情報を元に、とことんやる!」

これで、結果を出せる確率が、飛躍的に上がったと感じています。


■今後、この傾向はますます強くなっていくでしょう。

我々も、その流れに遅れずについていきたいものですね。


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■「いよいよ、男子シングルスの決勝です!」
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■明日は、とうとう男子決勝です。

ジョコビッチ選手対ナダル選手。

現世界NO、1とNO、2の戦いとなりました。


■ジョコビッチ選手は、2年連続でフェデラー選手にマッチポイントを
取られてからの大逆転勝利。

フェデラーファンとしては、「惜しい!」というところでしょうが、
考えてみれば、フェデラー選手が全盛の頃も、

「負けない王者!」

というあだ名がついたくらい。

つまり、“崖っぷち”からの逆転勝ちが多数あったわけです。


■そのような意味からすると、

「これが、現在の実力!」

ということになるのかもしれません。(悲しいですが。)


■一方、ナダル選手対マレー選手。

こちらは、ナダル選手に軍配が上がりました。

ウインブルドンのスタートダッシュと同じく、軽快に飛ばしたマレー選手。

しかし、大事なゲームでファーストサービスが急に入らなくなったり、
ブレークポイントのチャンスボール気味のボールをミスしたりと、波に乗れず。

結局、いつもと同じようなパターンで、負けてしまいました。


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■「どちらが有利?」
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■これで、ウインブルドンに続いての、ジョコビッチ選手対ナダル選手の
グランドスラム決勝対決ですが、今年の対戦成績はジョコビッチ選手の5連勝。

ということで、数字だけから見れば、圧倒的にジョコビッチ選手が有利である
ことは否めません。


■ただ、グランドスラム優勝回数9回。

年齢的にも、まだ25歳のナダル選手。

経験的な事で言えば、「ここで、連敗ストップ!」という可能性も充分に
ありえます。


■そして私の予想では、「ナダル選手は、“秘策”を練っているのでは?」

こんな風にも感じています。

その“秘策”とは、一体、何か?

それを、明日の朝、探して見たいと思います。


■いつも、お読みくださり、本当にありがとうございます。


田中信弥


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■追伸:「あなたのテニス上達&健康&人生の幸せを心から願っています。」
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■「あなたのテニスを“最適化”する方法!」

■こんにちは、田中信弥です。

いつも、お読みくださり、心から感謝しております。


■全米オープンは、雨のために大幅に日程が変更。

何とか試合再開をしましたが、優勝争いに有利不利が現れる形になりました。


■もちろん、日程だけで全てが決まるわけではありません。

過去にもジョン・マッケンロ―氏が、前日の夜中までジミー・コナーズ氏と
大熱戦を繰り広げ、休む間もなく、翌日のお昼に決勝戦をイワン・レンドル氏と
戦い、簡単にストレートで下し、優勝したこともあるからです。


■ただ、そのような例があるにせよ、普通で考えれば、
順調に日程を過ごせた選手と、イレギュラ―の日程を過ごさなければ
ならなかった選手とでは、やはり違いが出やすいことは確か。

その様な意味で言いますと、

「ジョコビッチ選手が1歩有利!」

このような見方が大半になるでしょう。


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■「面白いのが次の準決勝!」
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■そのジョコビッチ選手。

準決勝の対戦相手が、ロジャー・フェデラー選手になりました。

今年、試合を最後まで戦って負けた選手としては、唯一人の男。

それが、ロジャー・フェデラー選手なのです。


■最近、連敗を喫していたツォンガ選手をストレートセットで破り、
調子の波に乗りつつあるフェデラー選手であれば、

「全仏オープンの再現!」

ということもあり得るかもしれません。

そのため、全世界注目の一戦となるでしょう。


■日程が厳しい反対側のドローは、今日、準々決勝が行われました。

マレー選手対アイズナー選手の一戦は、マレー選手が4セットで貫禄勝ち。

フランドスラム初のベスト8進出のアイズナ―選手。

その世界最高速度を誇るサービスを軸に善戦しましたが、最後は力尽きて
しまいました。

とはいえ、アメリカ勢で、ロディック選手、フィッシュ選手以外の
グランドスラムベスト8進出者は、確か久しぶりでは?

アメリカテニス界全体から見れば、非常に良い出来事だったはずです。

今後も頑張ってもらいたいですね。


■一方、ナダル選手対ロディック選手の準々決勝。

これが、信じらない展開に。

何と、あのロディック選手がサービスキープ出来ないという以上事態に。

つまり、それほどナダル選手の出来が素晴らしかったのです。


■「危ない!」と踏んでいた4回戦のフェレール戦を、見事、乗り切った
ロディック選手。

その様相を見て、「これは、ナダル戦も接戦になるぞ!」と感じたのですが、
全く予想を裏切られた形となりました。


■ナダル選手は、“恵みの雨”だったかもしれない2日間の休養で、
本当に完全復活を果たしたようです。

いえ、ロディック戦だけに限って言えば、“完全上達”したかのようなテニス。

この後の準決勝。マレー戦では、どのようなテニスを見せるのか?

興味をそそられます。


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■「女子は・・・・・」
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■悲願のグランドスラム初優勝に向け、とうとう準決勝まで進んだ
ウォズニアッキ選手。

決勝進出をかけて、これまた完全復活を目論むセリ―ナ・ウイリアムス選手と
対戦します。


■守りと攻撃。

コントラストのハッキリした戦いになるため、見る方としては楽しい。

ここまで、二人が歩んできた道を考えると、

「どちらにも勝ってもらいたい!」

こんな風に思うのは、私だけではないのでは?

精神的な戦いを勉強する上でも、貴重な一戦ですね。


■もう一方は、女子選手の中では一番好きなスト―サー選手と、
私はまだ見たことがない、クルベール選手との対戦。

こちらは、どのような試合になるのか予想がつきません。

が、スト―サー選手の“男子顔負け”のプレーがさく裂し、
テニスファンの度肝を抜いてくれると嬉しいです。

*(昨年の全仏オープン準決勝のセリ―ナ・ウイリアムス戦が、
  まさしくそんな試合でした。)


■全米オープンも、いよいよ終盤。

クライマックスに向け、まだまだドラマが続きます。


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■「テニスの本当の難しさとは?」
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■ここでは、テニスの難しさについて考えてみます。

もちろん、人それぞれ難しさを感じる箇所は違うでしょう。

ですが、その“素”となるところは、実は一緒であることが多いのです。


■「テニスは難しい!」と感じてしまう“素”

     ↓

1・コートの向こう側にボールを飛ばさなければならないのに、
  コートの中にも入れなければならない。

2・ボールの所に動かなければならないのに、打つ時は止まらなければならない。

3・上半身の動きと下半身の動きは違うのに、統合しなければならない。

4・ラケット面にキレイに当たれば返球はできるが、
  フォームが良くなければ威力は足りない。

5・ショットの良さが、ポイント奪取に比例しない。
 (自分が良いショットを打ったとしても、相手がそれ以上に良いショットを
  打ってくることもある。)

     ↑

■挙げれば、まだまだあります。

が、要するに・・・・・

「相反することを、統合しなければならない!」

これが、テニスを難しくしている部分でもあり、
深い面白みを醸し出す、根源でもあります。


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■「サーカスの綱渡りをすると・・・・・」
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■相反することを統合する。

ということは、バランスが大事に。


■ですが、ここが悩ましいところであるのですが、

「バランスを取れる範囲は、おのおのが持っている要素で変わる。」

このような不文律が、そこにはあるのです。


■わかりやすい例で言えば、サーカスの綱渡り。

バランス能力を鍛えに鍛え、おまけに“体幹”までしっかり鍛え上げた
サーカスの方と同じ細さの綱を渡るのは無謀も無謀。

下手をすると、命を落とすことにもなりかねないわけです。

*(私なら、最低でも平均台の太さはもらわないと、バランスを取って渡ること
  など出来ないはずです。)


■テニスも同じ。

フェデラー選手の“体幹”と、田中信弥の“体幹”の強さを違う。

*(比較するのも失礼なほど。)

すると私は、フェデラ‐選手の体の使い方をそのままマネすることは
出来ないことになります。

*(仮に、本当の意味で100%マネが出来たとしたら、体はちぎれ、
  壊れてしまうことになるでしょう。)


■そのため、私が出来ることは、

「フェデラー選手の体の使い方の“エッセンス”だけを抜き出し、
自らが持っている“体幹”の強さの中で使う。」

これが正しい選択になるわけです。


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■「もちろん究極的に言えば・・・・・」
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■「フェデラー選手と同じ“体幹”を作り上げる!」

このような方向性に進んでいくのが良いのでしょう。

ですが、私を含め、現実的にその状況に身をおける方は少ない。

各々方には、それぞれの諸事情があるからです。


■ならば、

「少しずつでも理想の方向に進みながらも、今は自らの体力に合わせた範囲で、
“エッセンス”だけを活用する!」

このようなフレキシブルさも大切に。

*(サーカスの綱渡りに例えるならば、“渡り方のコツ”を習い、
  始めは平均台の上を渡る。

  その後、上達するにつれ、徐々に渡る場所を細めながら最後は綱を渡れる
  ように。但し、命綱ありで。(笑))

  この現実さが大切になるわけです。)
 

■この柔らかさを持っていないと大変。

・「理想を追う途中で、怪我をした。」

・「理想を追う途中で、死んだ。」

こんな悲惨なことが、かなりの高確率で我が身を襲うからです。

*(テニスで言えば、「迷い道に入った。」、「テニスが嫌いになった。」

  といったところになるでしょうか。)


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■「自らを“最適化”する!」
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■そこで、今日の学びとしては、

「“最適化”の薦め!」

こちらとなります。


■理想を持ち、目標を掲げ、そこに向かっていくことは前提。

しかしながら、今。

今、持っている資質の中で“最適化”を目指すことも、同時に大切となります。


■結局、ここもバランス能力にかかってくるわけですが、

「理想を追求しながらも、足るを知る!」

このような両輪を働かせてこそ、成長を促進しつつも、自らの“最適化”が
確実に計れるようになるわけです。


■ここを無視して、理想主義だけに傾いたり、「解は一つしかない。」などと
考えてしまうと、結果として思考範囲、行動範囲を狭めてしまうことになり、
結果を最良のものと出来なくなることも少なくありません。


■「バランスを取り、あなたは、あなたの“最適化”を目指してくださいね!」


■いつも、お読みくださり、本当にありがとうございます。


田中信弥


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■追伸:「あなたのテニス上達&健康&人生の幸せを心から願っています。」
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■「ウィ―クエンドプレーヤーが、上達するために意識的に鍛える部分!」

■こんにちは、田中信弥です。

いつも、お読みくださり、心から感謝しております。


■全米オープンは、すでにベスト8が決定し始めています。

しかし、テニスレベルの高さに死ぬほど感動しています。

フェデラーの4回戦。

過去に世界14位まで駆け昇っている、モナコ選手に対して・・・・・

「6−1 6−2 6−0!」

まるで、大人と子供が試合をしているようなスコアと内容で、
打ち破ってしまいました。(凄すぎ!)


■準々決勝では、フェデラー選手の人生で始めて2セットアップから
逆転負けを喫したツォンガ選手との対戦。

*(2011年のウインブルドンでの対戦)

その後の大会でも負けて連敗しているので、雪辱なるかが最大の焦点です。


■気になるのが、ナダル選手のケイレン。

記者会見中とはいえ、ナダル選手のケイレン情報は初めて。

「体調が悪い時には、不必要に汗をかく。」

このようなコメントを過去に聞いたことはありますが、
今回のケイレンで連覇に“黄信号”が点滅したことは間違いありません。

*(ただ・・・・・

「9月07日(水)の試合が雨で中止に!」

これが、“恵みの雨”となり、ナダル選手の体は
急激な回復を見せるかもしれません。)


■ジョコビッチ選手とマレー選手は順当勝ち。

ジョコビッチ選手は、“トリッキーなフェデラー”と称される
ドルゴポロフ選手を、劇的なタイブレークで突き放したのは「流石!」の一言。

今年3つ目のグランドスラムタイトル獲得へ、また1歩近づいたことは
間違いない所ではないでしょうか?


■マレー選手は、2回戦で2セットダウンから逆転勝ち。

その後は、本来の強さを発揮。

グランドスラム初優勝を目指し、虎視眈々と言ったところでしょうか。


■いずれにしても、今年最後のグランドスラム。

そして佳境に入る第2周。

目が離せないことだけは確かです。


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■「女子の方は・・・・・」
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■セリ―ナ・ウイリアムスが絶好調。

4回戦では、イワノビッチ選手を一蹴。

「1年余りの怪我&病気からの復活で、精神的な強さを増した!」

との評価を世界中から受け、完全復活優勝を狙います。


■対抗馬は、ウォズニアッキ選手。

6−7 1−4の絶対絶命状態から、過去の全米オープンチャンピオンである
クズネツワ選手を撃破。

持ち前の粘り+最近増した攻撃力のコラボレーションで、
グランドスラム初優勝がいよいよ視野の中に。


■もちろん、ぺトコビッチ選手等の若手や、世界ランキング2位であり、
グランドスラム決勝経験2回のズボナレワ選手等も、初優勝を飾りたいところ。

熾烈な優勝争いが、今週末まで続きます。


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■「ところで・・・・・」
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■最近は、「女子選手の男子化!」が騒がれていますが、一体、どこに一番、
男子と女子の違いか出るかおわかりでしょうか?

  ↓

1・脚力

2・ボールの力強さ

  ↑

■これが、最大の違いです。

昔は、明らかに打ち方自体も違ったのですが、最近は女子選手も男子と
同じような打ち方に進化。

ほとんど打ち方に違いがなくなってきました。


■ただ、やはり“男子”、“女子”と呼称が違うように、
明確な違いはあります。

それが脚力と、それに伴うボールの力強さなのです。


■伊達公子選手と始めて練習した時、“ビックリ”したことを
憶えています。

    ↓

「あれっ、世界4位のボールなのに簡単に打ち返せる。

サイドに2〜3球振れば、確実にオープンコートを作れる。

だから、最終的にはミスorエースが取れる!」

    ↑

このような実感を得たのです。


■そのため、練習試合と言えども、当然、私が勝利することに。

テニスを知らない多くの方には、

「田中さん、伊達公子さんに勝てるんだ。凄いですね。」

と、何とも返答に困る誉め方をされることも、多々、ありました。


■「念のため申し上げておきます!」

「クルム伊達公子選手より、私が強い。」

こんな、馬鹿げた話をしたいのではありません。

あくまでも、“男性”と“女性”の違いを述べたいのです。


■そして・・・・・

「そこから学ぶべきことを学び、あなたのテニスを強化して頂きたい!」

この願いがあるからこそ、このようなお話をさせて頂いております。


■その証拠に、練習試合は私が勝ちましたが、ストロークのコントロール対決
では、私が負けることもしばしばだったことを付け加えておきます。


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■「学んで頂きたいことは・・・・・」
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■1・「コートカバーリングは、脚力の強さから生れる!」

2・「ボールの威力も、脚力から生れることが多い!」

3・「ボールコントロールは、上半身の使い方の正しさから生れる!」

4・「ボールスピードは、脚力の強さ&上半身の使い方の正しさから生れる!」

このような、方程式が基本的にあること。

*(もちろん、他の要素もたくさん付随するのが現実ですが、
  ここでは混乱を避けるため、画一的な指標を提示しておきます。)


■その中で、男女の違いを最も表すのが、コートカバー&ボールの威力であり、

「脚力が違えば、試合結果が変わる!」

という形に収まっていくわけです。


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■「ボールコントロール&ボールスピードは、どこから生まれるのか?」
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■私より脚力の衰る伊達公子選手が、ボールコントロールに優れていたのは、
上半身の使い方の正しさがあってこそ。

そのような意味からすると、

「ボ―ルコントロール&ボールスピードを求めるのと、コートカバーリング&
ボールの威力を求めることとは、分けて考える必要がある。」

このように言えるところもあります。

*(もちろん、全ての基本に下半身の強さがあることは言うまでもありません。
  ですが、それ以外の要素もあるのがテニスでもあるということです。)


■お歳を召され、下半身の強さを失った方が、

「もの凄いコントロールショットを放つ!」

このような衝撃的な体験を、あなたもご経験されたことがあるかも
しれません。

ならば・・・・・

「下半身、上半身の使い方の妙を突き詰める価値はある!」

このような考え方が出てきても不思議ではないはず。


■そして、

・「プロのように、毎日、下半身強化に乗り出せるわけではない。」

・「毎日、下半身強化は出来る。でも、プロと同じ脚力を得ることは出来ない。」

このような気持ちを少しでもお感じであれば、視点を変え、上半身の使い方の上手さを
追求するのも一手。

ウィ―クエンドプレーヤーが、上達するために意識的に鍛える部分として、
上半身の使い方を正しくすることは、非常に真っ当な考え方とは
思われないでしょうか?


■この視点で、後5日間限りの全米オープン男女シングルスを見て頂くと、
今までと違った見方が出来るようになるかもしれませんね。

是非、楽しみながら勉強してください。


■いつも、お読みくださり、本当にありがとうございます。


田中信弥


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■追伸:「あなたのテニス上達&健康&人生の幸せを心から願っています。」
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日本のトップジュニアとして活躍後、法政大学在学中にプロ選手を連破し、プロに転向。 その後、全日本選手権ベスト4、全日本ローンコート選手権ベスト4、関東オープン準優勝、 神奈川オープン、東北オープン優勝等を収める。日本プロランキング7位。

委嘱状

現役引退後は、伊達公子氏のアメリカ遠征に2年連続同行し、 ナショナルコーチ及びオリンピック強化スタッフを歴任。 男女日本代表選手の指導、ジュニア日本代表の育成に従事し、 (財)日本テニス協会強化副委員長も務めました。 更には、日本体育協会テニス上級コーチも取得。

プロサッカーチーム、鹿島アントラーズとの提携ではじめた 「鹿島アントラーズテニスクリニック」では、月2回、たった90分のクリニックで、 進学校生を地元史上初めてインターハイに出場させる。 地元では「オリンピック選手を輩出したに等しい」との評価を受け、 その模様は雑誌「T・テニス」にて3回にわたり掲載されました。

又、年間200回に及ぶオンコートテニスセミナーを全国で開催し、 「脳の仕組み」、「体の仕組み」を利用した最短時間上達法 「瞬間直し(R)」 を伝授。

その指導法は、NHK中国地方版ニュース、NHK鳥取地方版ニュースにて 「田中信弥の指導法」としても紹介されました。 その他、NHK全国版技術特集、TV東京「おはスタ!」、東海TV等々に多数出演。 雑誌「T・テニス」においては、「ファイルレッスン(カラー16ページ:読者ランキング1位)および 「基本の強化書(カラー6ページ)」を大好評連載しました。

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